食事介助で気をつけたいポイント

介護士として働いている人はもちろん、親の介護をしている人も知っておくべきなのが、正しい食事介助のやり方です。高齢者にとって食事は一日の楽しみでもあるため、不自由なくスムーズに食べられるようサポートすることが大切になってきます。そこで今回は、高齢者の食事介助で気をつけるべきポイントについてまとめたいと思います。食事介助を進める上で、まず気をつけたいのが食事前の準備です。食事に集中してもらうという意味でも、予め排泄は済ましておくようにしましょう。特に手足が不自由な高齢者にとって、排泄行為は大変な作業です。高齢者がトイレに行きたくなった場合は、一旦食事を中断することになってしまいます。そんな余計な労力を使わずにスムーズに食事を進められるよう、排泄は済ませておくようにしましょう。また、手や口の中を清潔にしておくことも重要です。特に認知症の方の場合は、手づかみで食べ物を口に入れてしまうこともあるため、手洗いは欠かせません。そして口の中も、軽くうがいをするなどしてすすいでおいた方が良いです。理由としては、口が汚い状態で誤嚥をすると細菌が気管に入り込み、誤嚥性肺炎になってしまうリスクがあるからです。

そして、実際に食事を始める際は、高齢者が誤嚥しないような安全な姿勢を保ち、衣服を汚さないようにエプロンなどをかけてあげましょう。準備が終わったら、口の中のものをスムーズに飲み込めるよう、水分補給をして口の中を潤してあげます。その後、高齢者が食べやすい汁物など水分が多いものから食べてもらうようにします。その後、主食・副食・水分を順にバランスよく与えていくことが大切です。また、その際は決して急かしてはいけません。高齢者が慌てて食べると、誤嚥やのどの詰まりを引き起こしてしまいます。そうならないよう、前に口に入れたものをきちんと飲み込んだかを確認して、相手のペースに合わせて食べ物を口に運ぶようにしましょう。